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無用なもの
役に立たぬものの事を無用の長物と申しますが、ジュエリーも実生活には、必需品というものではありません。しかし、この世の生活というものを合理性だけで計られては、豊かで文化的なものにはなりません。役に立たぬ事の方が面白く感じられるのは、人間の性というやつでしょうか。ここではジュエリーやら何やらのトリビア的なことについて書いてみようと思います。
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今回は私もリフォ−ム使ってます、と言う事で。
昨今、巷には「リフォーム」が溢れています。住宅、洋服、ジュエリー...。世はリフォームの時代。しかしながら、この「リフォーム」という言葉を日本人は間違った使い方をしている、という事をご存知でしょうか。リフォームには「作り直す」という意味はあるのですが、この言葉は、人間と、人間が作り出した組織や制度に対して使う言葉で「物」に対して使う言葉ではないのです。リフォームの「直す」は改正するとか、矯正するという意味で、人間や制度の欠点を直すという意味で使う言葉なのです。つまり、「あなたはまずその性格をリフォームしなさい」とか、「年金制度をリフォームしよう」という使い方はできても、「家をリフォームする」とは使われないのです。「ウッソー」とお思いなら、英語の辞書を見て下さい。
では、「物」を作り直す事は英語では何と言ってるかを見ますと、リノベィション(Renovation)、リメイク、リモデル、リモゥルド等、幾つかあるようです。住宅関連業界では、リモデルを使っている例が散見されますし、ジュエリー関連では通販のディノスが同じくリモデルを用いています。
使い方が間違っていると知った以上は、私も本当は「リフォーム」という言葉は使いたくないのですが、ジュエリーの改作をしてくれる店をネットで捜す人々の圧倒的多数が、「リフォーム」という言葉で検索しているという、厳然たる事実の前に於いては、私一人が「違う」と吠えてみても多勢に無勢、検索にまるで引っ掛からないのでは、ネットに出店する意味がありません。という訳で、私も「リフォーム」という言葉を使います。このホームページ中で、「いわゆるリフォーム」とか、「リフォーム(リメイク)」、という表現があるのは、私のホンのささやかな抵抗、というか、言い訳というか、まァそんな事です。もう一つ、私一人が吠えても仕方ないジュエリー関係の言葉に、宝石のオパールがあります。オパールはオーバル(情円)形にカットされていることが多い石ですが、オパール(OPAL)とオーバル(OVAL)は、PとVが入れ替わっているだけで、4文字で母音と子音の並びは全く同じ単語ですから、英語の規則からして同じ場所にアクセントが有るハズですが、片や、二番目の母音のパの字に、片や初めのオの上にアクセントが置かれています。これは英語を母国語としている人達からみると妙な話しなのですが、日本人は全く無頓着です。正しいのはオーバルの方で、オパールは本来はオーパル、或いは、オゥパルとでも表記するのが正しい、という事になります。
リフォームもオパールも、今ではほとんど日本語化して使われていますので、私もお客様とお話をする時は両方とも使っています。(ついでに言うと、オーダーメイドも)余りこういう事にこだわっていると、お客様の知性をけなしていると受け取られかねませんので。しかしながら、「オーバルカットのオパールのリングをリフォームする」という様な言い方は、日本国内でのみ通用する、英語のような日本語ですので、海外へ出かけてOPALを買ったり、現地の工房で加工を依頼する際には、変な「英語風日本語」は使わぬ様、御注意下さい。
現在、OLと呼ばれている女性達がかつてはBGと呼ばれていた事を、少し御年配な方で有れば御記憶の事と思います。BGとはビジネスガールの略ですが、それは「商売女」の意であるという事から、ある頃からBGという言い方はすっかり消えて、OLという呼び方に変わってしまいました。リフォームやオパールが、このBGと同じ運命を辿るのか、それとも、しぶとく生き残るのか・・・。NHKや大新聞が使い続ける限り、私も使います。マスコミには、英語に堪能な人が多勢いるハズですが・・・。実は私も英語を話せるというわけではありませんが、日頃少し気になっている事なので書いてみました。ここに書いたからとて、世の中、何も変わらないとは思いますが・・・。 久保田 克 |
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